金融マンのコラム
回収
「だから、いったい、いつになったら返してくれんすかーっ!!!」
大きな怒声が支店内に響きました。
今から約20年くらい前、私が入社して初めての出勤した日の朝、
先輩社員が返済の遅れているお客様に電話をしているところでした。
「いやー、えらい会社に入ってしまったなぁ」
想定外の光景を目の当たりにして、社会人になったばかりの私はかなり
ビビってしまいました。
お客様を威嚇というか、威圧するような督促電話がこの頃の消費者金融では
当たり前の行為だったんですね。
もちろん、今ではそんなことはしていませんし、社会的にも許されない
でしょう。
当然ながら過度な取立て行為は法律でも禁止されています。
お客様の中には、いろんな事情で毎回返済が遅れてしまったり、
長期間返済が滞ってしまう方が必ずいらっしゃいます。
そういったお客様は、返済をきちんとされているお客様と区別して
管理しています。
もちろん、お客様も期日を守りたくなくて遅れてしまうわけでは
ありません。
その中には、こちらも同情せざるを得ない理由もたくさんあります。
リストラされて失業してしまい、失業保険も家族の生活費に
消え、転職も思うようにいかないサラリーマンの方や、
高齢で一人暮らしされている方で、病気になってしまい、仕事も出来ず、
まわりに頼れる方もおらず、生活していくこと自体が困難なケース
など、
本当に大変なんだろうなっていう方もいらっしゃいます。
人生何が起こるかわかりませんが、そんな方達には、無期限で返済を
猶予したり、返済自体を免除できればいいのになんて思ってしまいます。
私達もお客様から金利をいただかないと、会社から給料をもらえません
から、そんなことはできませんが、困っているお客様に対しては、
人としてそういった救済をしてあげたい気持ちでいっぱいです。
こちらとしても、収入がなくて、返済不能になっているお客様には、
無理に返済はお願いしませんし、状況が好転するまでお待ちした上で
返済していただくようにしています。
消費者金融はたくさんのお客様になるべく多く融資して、効率よく回収し、
より多くの利息収入をあげることを目標に進んできましたが、雇用や
社会情勢が不安定な今の時代、会社の利益ばかりに走るのではなく、
それぞれのお客様に合わせたキメ細かいサービスをしていかないと、
生き残れなくなってしまうでしょう。
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